https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2019/02/06/kiji/20190205s00001173293000c.html
日本ハムのドラフト1位・吉田輝(金足農)が、沖縄・国頭村の2軍キャンプで2度目のブルペン投球を行った。その直前だった。
「調子が悪くて、へこんでいたけど、パワーで追い払ってくれる熱気をもらった。勇気づけられました」
視察に訪れた中畑清氏から、左頬を軽く叩いてもらった。幼少時代から巨人ファンで、現役時代の映像を何度も見ていた。
DeNAの監督時代も「チームを引っ張っている姿が格好よかった」と、憧れの存在から闘魂を注入され、気合を目いっぱい詰め込んでブルペンに向かった。
「甲子園投法」が雨の沖縄でよみがえった。昨夏、金足農を全国準Vに導いたフォームだ。
捕手を座らせ、おなか付近にグラブを置いてからのノーワインドアップで直球37球、カーブ10球、スライダー3球。プロ入り後最多となる50球を投じた。
新人合同自主トレからブルペンに6度入った。「体の軸やバランスを意識して」と計225球中、3球以外は全てセットポジションからだった。
その調整法を変更。「(ノーワインドアップは)勢いがある分、地面の力も使いやすくて、体重移動ができるので」と力強さを求めた。
「軸足に力を伝えられたけど、左足を上げてから着くまでの間に、良くない部分がある」。遠投では思い通りに投げられただけに、満足はしない。
中畑氏からも「あの遠投を(ブルペンの)傾斜で、できるようにならないと」と言葉をもらい、「感じていることが、間違っていないと分かったことが収穫です」と胸に刻んだ。