グラウンド上で派手に暴れた選手で打線組んだ

誰もおらんけど解説するで

1 (二) ブルーム（近鉄）
近鉄と南海にいた選手。本名はジャック・ブルームフィールド。近鉄時代の1961年(昭和36年)6月3日の対阪急戦（西宮）、
セカンドを守っていたブルームは突如一塁側内野スタンドに乱入し、阪急ファンの一般男性（28）スパイクのまま蹴るなどフルボッコ。
原因は男性の民族差別的な汚いヤジだった。
以下男性のコメント。「確かに野次ってはいたが、殴られるとは思っていなかった。事情はどうあろうと、
野球見物に来て殴られてはたまらない。ブルームは厳しく罰してほしい。訴えるつもりでいる。」しかし結局被害届けは出されず、訴状も届かず、
出場停止7日、制裁金5万円という大甘な処分で終わった。

2 (中)　島野育夫（阪神）
選手時代の話ではないけどスタメン入り。阪神コーチ時代の1982年（昭和57年）8月31日の対大洋戦（横浜）、
三塁線へ上がったフライがファウルかフェアかの判定を巡って柴田猛コーチとともに審判団に殴る蹴るの暴行を働く。
球審が全治2週間、三塁塁審が全治1週間という惨憺たる事態を重く見た神奈川県警が傷害事件として捜査を始めるという前代未聞の事態に発展した。
結局島野、柴田両コーチに横浜簡裁より罰金5万円の判決。連盟からは無期限出場停止の処分が下った。
（夏休み最終日で子供たちが詰めかけていた目の前で起きた事や、テレビで生中継されていた事でセ・リーグ会長がブチ切れたらしい。）
因みに翌シーズン開幕直前に解除。

3 (指)　張本勲（日本ハム）
通算安打数は3085本。かつては安打製造機、今は老害。
1974年（昭和49年）のある日のロッテ戦の試合前、ロッテの城之内邦雄投手に殴る蹴るの暴行を加える。
原因は前日に城之内が発したヤジだったと言うが、（城之内はヤジ将軍として有名。）
この件で警察の取り調べを受ける羽目になってしまった。因みに暴れん坊のイメージが強い張本だが、退場を宣告されたことは一度も無い。

4 (三)　山本八郎（東映）
「ケンカ八郎」の異名をとる武闘派。
東映時代の1958年（昭和34 年）5月10日の対南海戦（駒沢）、
一塁セーフ、アウトの判定を巡り塁審に暴行。もちろん退場となり、ベンチに連れ戻されるも、再び塁審目がけてダッシュ。
またも殴る蹴るの暴行を加えた。連盟からは無期限出場停止処分が下るが、塁審の自宅を訪ね直接謝罪するなど深く反省していることから約一ヶ月で解除。
しかし、翌年の近鉄戦でも捕手と乱闘事件を起こし再び無期限出場停止処分。曹洞宗大本山永平寺へ精神修養に赴くことと相成った。
引退後は何故か鴨川シーワールドの飼育員（シャチ担当）。

5 (一) 白仁天（東映）
韓国人プロ野球選手の草分けであり、韓国プロ野球界の重鎮。
1970年（昭和45年）5月23日の対近鉄戦（後楽園）、
見逃し三振の判定にブチ切れ、球審を倒しスパイクで蹴りつける暴挙に出る。
球審は胸部にケガを負い、後日警視庁富坂署に刑事告訴した。
審判が選手を刑事告訴したのは初めてのことだった。なお、3日後に和解した模様。

6 (右) 長田幸雄（大洋）
その怪力からあだ名は「ポパイ」。
1964年（昭和39年）7月12日の対巨人戦（川崎）、
守備中にウイスキーの瓶を投げつけられたことに憤慨し、瓶を持ったまま外野フェンスをよじ登って犯人を追いかけ回した。
結局仕留めることはできず長田は退場処分。でもなぜかそれ以上の処分は無かった。
ちなみに名前でググればウイスキー瓶片手に観客席に乱入する長田の写真を見れる。かなり怖い。

7 (左) 槌田誠（巨人）
姓の読みは「つちだ」。ワイは読めなかった。
1976年（昭和51年）4月16日の対広島戦（広島）、
本塁クロスプレーの判定を巡り紛糾。興奮した広島ファンが試合終了後、巨人選手の乗るバスを取り囲む事態となった。
この時ファンに襲われそうになった張本勲を庇う形でバットを振り回した所、バットがファンの頭に命中。流血沙汰となってしまう。
この件に関して周囲にいたファンが「張本にやられた」と騒いだため、張本がバットを振り回した張本人とされ警察で事情聴取を受けることとなったが、
張本は槌田のことを庇い、やったのは自分ではないと言わなかったという。
（後に槌田がバットを振り回す写真が出てきたことで無罪放免となった。）

8 (捕)　岡村浩二（阪急）
名前を見てピンと来る人もいるかも。
1969年（昭和44年）10月30日の日本シリーズ第4戦、対巨人戦（後楽園）、
本塁クロスプレーの判定を不服とし、球審を殴打。
本人曰く「1回叩いただけで退場は馬鹿らしいから2回叩いた。」とのこと。
この件で岡村は日本シリーズ初の退場者となってしまった。（2人目は危険球退場となったTDN。）
因みに岡村退場後にマスクを被った岡田幸喜は投球をわざと捕球せず、球審に当てるという報復行為に出た。
なお球審は報復の報復として投手に送球すべき球をそこらへんに転がして取りに行かせた模様。

9 (二)　荒川俊三（近鉄）
オールド近鉄ファンでも知らんであろう選手。
1968年（昭和43年）7月21日の対東京戦ダブルヘッダー第2試合（東京）、
近鉄の安井智規がセーフティバントを試みて一塁へ駆け込んだ際、ファーストの東京・榎本喜八と接触。
たちまち2人は口論から殴り合いに発展、両軍入り乱れての大乱闘となったが、
その際に荒川がバットを振り回し、榎本の頭に命中。
警視庁南千住署によって暴行容疑で書類送検された。
因みに榎本はこの日の第1試合で通算2000本安打を達成しており、とんだ記念日となった。
また、後に広島の監督、取締役を務める阿南準朗は当時近鉄の選手であり、この騒ぎでどこからか飛んできたウイスキーの瓶が頭に命中。
榎本共々負傷退場している。
よくある（？）乱闘時の暴行事件やけど当事者では無い人物が大暴れしたことを鑑みスタメン入り。

投　 　佐々木宏一郎（近鉄）
巨人にいたライトにしようか迷ったけどこちらで。
1967年（昭和42年）8月3日の対阪急戦（日生）、
阪急側スタンドから再三モノが投げ入れられ、近鉄ナインにヤジが浴びせられる異様な状況の中、
ついに頭に来た近鉄の平井誠一、カール・ボレスが阪急ファンと一触即発の状態に。
そこに佐々木が助太刀とばかりにスタンドへボールを投擲。ある阪急ファン（一触即発になってたファンとは別人）の脇腹に命中。
全治10日のケガを負わせてしまう。このため大阪府警で取り調べを受けお灸を据えられ、後日リーグからも厳重戒告と制裁金5万円の処分が下った。

監督　水原茂（巨人）
巨人を3年連続日本一、後に5年連続リーグ優勝に導いた名将。
1960年（昭和35年）10月2日の対広島戦（広島）、
試合終了後に至近距離から盛んにシャッターを押していたカメラマンに「いい加減にしろ。撮るな」と怒鳴り、
なおも撮り続けたカメラマンに暴行を加えた。
因みに殴ったのでは無く、火のついたタバコを投げつけたという説もある。
5年連続でリーグ優勝しておきながら5年連続で日本一になれず、球団社長との関係が悪化。
さらに水面下で監督を川上哲治に交代することが決まっており、苛立った末の暴行だった。
この件で水原はシーズン終了までの謹慎を命ぜられ、そのまま監督を退任。
12月8日、東映の監督就任を発表し、以降没するまで巨人と関わることは無かった。

以上やで