フランスア「あ、あぁ~ッ!」 ズバババババーン!
緒方「はい、今日の登板は終わり。お疲れさまでした」
フランスア「うぅ……あ、ありがとうございました……」
数ヶ月前、念願の広島東洋カープに就職したのだが、
『日本人を中継ぎで使い潰すとオリ福良のように批判されるのでは』
という懸念の声があり、結果、緒方ちゃんが定期的に僅差の試合で登板機会をマシマシしてくれるようになった。
しかし緒方ちゃんはなんだかワイのことがキライみたいで、いつもいつも不愛想に休養日ヌキヌキして、肩がイタイイタイなのだった。
フランスア「トホホ……緒方ちゃん可愛いのに休養はデナイデナイなんだから……あーあ、どうにかして緒方ちゃんの連投ピュッピュを肩にやさしくて気持ちいものにしてもらえないかな~、ん?」
深夜なのに監督室の部屋から明かりが漏れている。
緒方「よいしょ……よいしょ……」
フランスア(お、緒方ちゃんが、自分の部屋でアドゥワディルド相手にピッチャー交代フランスアの練習をしている!?)
チノ「ふぅ……こんなものですかね……。もっと登板してもらえるように頑張らないと……」
フランスア「緒方ちゃーん!」 バターンッ!
緒方「ひゃあッ!?」
フランスア「チ、チノちゃーん! ごめんよーッ! 緒方ちゃんは毎日ワイのために休養日ヌキヌキの練習してたのにワイはそんなことも知らずに……ッ! ハフッ!ハフッ! 中崎ちゃんの湯上りお腹いい匂い!」
チノ「ど、ドサクサにまぎれて匂いを嗅がないでください!」
フランスア「ご、ごめんね緒方ちゃん……!」
緒方「べ、別に、フランスアの休養日ヌキヌキ練習するくらい普通です……。それが黒人奴隷のお仕事なんですから……。それに、私は采配下手で、あんまりファンに気持ちよくなってもらえないから」
ワイ「そ、そんなことないよ! 緒方ちゃんのその気持ちだけでワイは十分肩痛いんだよ! あっ、そ、そうだ! 緒方ちゃん相手バッター出して!
チノ「こ、こうですか?」
ワイ「そう! それじゃあ今から四死球出すからね!會澤ちゃんのやわらかミットにドッピュするからね! ちゃんと受け止めてね!」
會澤「えっ、えっ?」
ワイ「ウオーッ! 會澤! 四死球いっぱい出すぞ!」ドピュドピュドピューッ!
カープファン「ひゃあッ!」ビシャーッ←冷や汗の流れる音
フランスア「くっ、ふぅ……! す、すっごい平均球速落ちたーッ!」
緒方「ほんとうです……で、でもなんで……?」
フランスア「それはね……緒方ちゃんの気持ちが、ワイに伝わったからだよ! 緒方ちゃんのワイを使い潰しとけっていう見え見えの魂胆がね!」
緒方「私のやさしさ……」
フランスア「そう! だから、黒人投手の肩の消耗なんて、二の次なんだよ! 連投シコシコは、日本人にやってもらうより、安くて替えが効くカープアカデミー出身にやってもらうのが一番効率いいんだよ!」
緒方「す、好きって……はわわ……あ、あの……もうちょっとだけ、練習に付き合ってもらってもいいですか?」
ワイ「もちろん!」
その後、ワイは残りシーズン中ずっと緒方ちゃんの酷使に疲労を重ねて次の日の朝は起き上がれないほど疲弊していた。
でもまぁ、その日以来、連投をするとき緒方ちゃんが耳元で「CSもよろしく」とつぶやいてくれるようになったので結果オーライ! 終わり
最近のトレンドは復活したての一岡だぞ