11球団「き、巨人ちゃん！強奪激しくしないで！」巨人「うるさいですね…」

11球団「あ、あぁ～ッ！」　陽岱鋼どすこい森福野上ゲレーロドピュドピュドピュュルルルル

巨人「はい、今年の補強は終わり。お疲れさまでした」

11球団「うぅ……あ、ありがとうございました……」

数年前、逆指名や裏金囲い込みが禁止されたのだが、『大正義巨人軍は育成が下手くそだから他球団から選手を強奪しないと優勝できないのでは』
という懸念の声があり、結果、巨人ちゃんが定期的に他球団のレギュラーから選手をヌキヌキしてくれるようになった。
しかし巨人ちゃんはなんだか補強しても弱いみたいで、いつもいつも不愛想にBクラスになってはオフに選手ホシイホシイなのだった。

11球団「トホホ……巨人ちゃん選手ホシイホシイなのに外様の扱いはヒドイヒドイなんだから……あーあ、どうにかして巨人ちゃんの補強をやさしくて気持ちいものにしてもらえないかな～、ん？」
深夜なのに丸と浅村と西の部屋から明かりが漏れている。

丸「よいしょ……よいしょ……」
巨人（ま、丸ちゃんが、自分の部屋でピッチングマシンを相手にホームランポコポコの練習をしている！？）
丸「ふぅ……こんなものですかね……。もっとホームラン打てるように頑張らないと……」
巨人「丸ちゃーん！」　バターンッ！
丸「ひゃあッ！？」
巨人「ま、丸ちゃーん！　ごめんよーッ！　丸ちゃんは毎日ワイのためにホームランしこしこの練習してたのにワイはそんなことも知らずに……ッ!!ハフッ！ハフッ！　丸ちゃんの湯上りふとももいい匂い！」

丸「ど、ドサクサにまぎれて遠近感がおかしいコラを作らないでください！」
巨人「ご、ごめんね丸ちゃん……！」
丸「べ、別に、ホームランしこしこ練習するくらい普通です……。それが私のお仕事なんですから……。それに、私は下手で、あんまりお給料もらえないから」
巨人「そ、そんなことないよ！　丸ちゃんの成績なら本当はもっとお金貰っていいんだよ！　あっ、そ、そうだ！　丸ちゃんおてて出して！
丸「こ、こうですか？」
巨人「そう！　それじゃあ今から契約金出すからね！　丸ちゃんのやわらかおててに札束ドッピュするからね！　ちゃんと受け止めてね！」
丸「えっ、えっ？」
巨人「ウオーッ！丸！ぷにぷにおててに出すぞ！」札束ドピュドピュドピューッ！
丸「ひゃあッ！」ビシャーッ

巨人「くっ、ふぅ……！　す、すっごい大型契約が出たぁーッ！」
丸「ほんとうです……で、でもなんで……？」
巨人「それはね……丸ちゃんの気持ちが、ワイに伝わったからだよ！　丸ちゃんのジャイアンツ愛がね！」
丸「私のジャイアンツ愛…」
巨人「そう！　だから、樽募金なんて、貧乏臭いんだよ！　ホームランしこしこは、貧乏球団でやるより、お金くれる球団でやる方が一番いいんだよ！」
丸「す、好きって……はわわ……あ、あの……もうちょっとだけ、練習に付き合ってもらってもいいですか？」
巨人「もちろん！」
?
その後、丸には逃げられ浅村も西も強奪に失敗した…でもまぁ、そのおかげで翔さんを獲得することになったので結果オーライ！　終わり