畠山「ふ、フジナミ！　インコース激しくつかないで！」　藤浪「うるさいですね……」ｸｲｯｸﾓｰｼｮﾝ

石垣「あ、あぁ～ッ！」　トウブシキュウッ！

藤浪「はい、今シーズンは終わり。お疲れさまでした」

平田「うぅ……あ、ありがとうございました……」

数年前、念願の阪神タイガースに就職したのだが、『老人ばかりのチームで相手チームを野放しにすると最下位になるのでは』
という懸念の声があり、結果、藤浪ちゃんが定期的に相手の野手に報復してくれるようになった。しかし藤浪選手はなんだか
アウトコースのことがキライみたいで、いつもいつも不愛想に内角攻めをして、全身イタイイタイなのだった。

阪神ファン「トホホ……藤浪ちゃん球早いのにコントールはイタイイタイなんだから……あーあ、どうにかして阪神の投手コーチをクビにして気持ちいものにしてもらえないかな～、ん？」

深夜なのに甲子園のブルペンから明かりが漏れている。

藤浪「よいしょ……よいしょ……」

ワイ（ふ、藤浪が、甲子園のブルペンで矢野を相手にアウトコースゼメの練習をしている！？）

藤浪「ふぅ……こんなものですかね……。もっと見逃し三振してもらえるように頑張らないと……」

ワイ「チノちゃん！」　バターンッ！

藤浪「ひゃあッ！？」

ワイ「チ、チノちゃーん！　ごめんよーッ！　チノちゃんは毎日ワイのためにオチンチンしこしこの練習してたのにワイはそんなことも知らずに……ッ！
ハフッ！ハフッ！　チノちゃんの湯上りふとももいい匂い！」

藤浪「ど、ドサクサにまぎれて球場に入らないでください！」

ワイ「ご、ごめんね藤浪選手……！」

藤浪「べ、別に、ピッチング練習するくらい普通です……。それが私のお仕事なんですから……。それに、僕は下手で、あんまり完投させてもらえないから」

ワイ「そ、そんなことないよ！　藤浪のその経歴だけでワイは十分オチンチン気持ちいいんだよ！　あっ、そ、そうだ！　藤浪選手おてて出して！

チノ「こ、こうですか？」

ワイ「そう！　それじゃあ今からフォークの握りを教えるから！　藤浪選手のやわらかおててにコミットするからね！　ちゃんと挟んでね！」

藤浪「えっ、えっ？」

香田「ウオーッ！　藤浪！　そのまま投げろ！」ドピュドピュドピューッ！

矢野「ひゃあッ！」ビシャーッ

ワイ「くっ、ふぅ……！　す、すっごい落差のが出たぁーッ！」

藤浪「ほんとうです……で、でもなんで……？」

ワイ「それはね……藤浪の気持ちが、ボールに伝わったからだよ！　藤浪選手のコントーロールを無視した大胆さがね！」

藤浪「僕の大胆さ……」

ワイ「そう！　だから、コントロールなんて、二の次なんだよ！　外角低めをノーコンにやってもらうより、ベース上に変化球を落とすのが一番気持ちいいんだよ！」

チノ「ノ、ノーコンって……はわわ……あ、あの……もうちょっとだけ、練習に付き合ってもらってもいいですか？」

ワイ「もちろん！」
その後、ワイは一晩中藤浪のおててに握りを教え続けて次の日には二軍に落ちていた。
でもまぁ、その日以来、ストレートを投げるときボールが頭部付近で「シュート回転」と迫ってくれるようになったので結果オーライ！　終わり